草津シネマハウス

yasyasyas2007-09-30

この日をもって事実上、草津シネマハウスは閉館してしまったんですが、やっぱり未だに実感がわきませんね…。
最近は新しく出来たシネコンばかりで、なかなか20年も続いた映画館もあまり無いわけで、みなさんのそれぞれの思い出がシネマハウスのチケットの窓ガラスにメールや手紙や寄せ書きに書かれていました。
シネマハウスの以前は草津第二劇場として、それこそグラインドハウス的な三本立て興業がメインで角川映画ガンダムのアニメ映画など小さい頃から観ていました。高校生ぐらいに何か映画館を解体しているなぁと思っていたら、知らない間に夢のような映画館シネマハウスが完成していたのです。
大学受験に失敗して浪人人生が決まった時、何かアルバイトをしないといけない思いつつ、その時代はコンビニもマクドナルドも近所には無かったので、大好きな映画館の環境の元で仕事がしたい一心で、アルバイト募集もしていないシネマハウスに、いきなり仕事をさせて下さいと面接に行きました。当然、最初は募集していないと断れましたが、諦めきれずに再度、面接に行って熱意を買われて採用になり、その後は、シネマハウスにあったビデオレンタル屋グローブの受付や映画館のもぎり、移動映画に、会報誌CINEMA NOWの発行や編集、映画館の前にあったゲームセンターウップス等々、大学時代も含めて6年間も色々な仕事をさせていただきました。
仕事中にマンガを読んでいたり、居眠りしていた事もあって迷惑ばかりかけていたかもしれませんが、大好きな映画を試写会や上映中に沢山観せていただいた事が本当に何よりの幸せでした。
同世代の男女は集まってのアルバイトなわけですから、その中からカップルも出来て結婚までした友達も何組もいたわけですから、本当に色々な出会いや幸せも演出していた映画館だったと思います。僕の場合は映画一筋だったので何もありませんでしたが…(笑)
社会人になってアルバイトは卒業したのですが、4年前に会報誌CINEMA NOWの原稿依頼があって、去年の廃刊になるまで映画紹介文の原稿を書かせてもらい、当然原稿料は無かったのですが、それより嬉しいかったのが映画館のフリーパス券を発行してもらって作品が上映される前のフィルムのテスト上映も含めて、社会人になっても浴びるように映画を観せていただきました。
本当に何だかいい思い出ばかりで、青春時代を過ごした象徴が無くなるわけで、まだまだ現実を受けきれない自分自身がいるわけで、それでも最後は「ありがとう」と見送りたい気持ちでいっぱいです。
最終日の「ニュー・シネマ・パラダイス」は座席満席で立ち見まで出て、最後は芸場内拍手満載で終わったそうです。本当にみんなに愛された映画館だと実感しましたね♪